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【もっと知りたい！チョコのこと】では、チョコレートジャーナリストの市川歩美さんに「なんとなく疑問に思うけど知らないチョコレートのこと」についてくつろぎ屋が質問し、教えていただきます。

今まで知らなかったチョコレートのことを知って、さらに美味しく、楽しく味わいませんか。

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今回は、「ブルーミングしてしまったチョコレートのおいしい味わい方」についてお聞きしました。

チョコレートジャーナリスト

市川歩美さん

チョコレート専門メディア「チョコレートジャーナル」代表。放送局で長年ディレクターとして番組企画・制作に携わり独立、日本で唯一のプロのチョコレートに特化したジャーナリスト・コーディネーター。365日、日本国内、カカオ生産地をはじめ世界を取材し、最新情報・トレンドなどを情報発信する。

Twitter：@ayumisroom

Instagram：＠ayumichocolat

夏チョコのお話ー白くブルーミングしてしまったチョコはどうしたらいい？

あっ、と気づいたら、板チョコレートの表面が白くなっちゃっていた。ショックー。

これ、大丈夫かな、なんて考えつつ、かじると、うーん、なんだか、いまひとつ。ぼそぼそして、なめらかさがない…（ちょこっとトーンダウン）。

そんな経験、チョコ好きなみなさんなら、一度はありませんか？

今日は、そんなときのための、夏のブルーミングチョコ、レスキュー方法をご紹介します。

チョコが白くなったのは、どんな状態？

その前にまず「チョコが白くなった」とは、どうなったことかを、説明します。チョコレートは　前回の記事に書いたように、温度の変化が苦手です。

暑さでチョコが溶けると、もともとチョコの中に、きれいに溶けこんでいた油脂（ココアバター）がバラバラになります。あわててもう一度冷やして固めても、元には戻らずバラバラのまま。不安定な結晶になった油脂は、白く、チョコの表面に浮き上がってきます。これが「ファットブルーム」「ブルーミング」という状態。こうなると食感も味も、見た目も、ダウンしてしまいます。

ブルーミングしたチョコをおいしく味わう方法は？

ブルーミングには、気をつけたいものですが、もしそうなってしまっても、板チョコなら、工夫すれば、おいしく楽しめます。

とてもカンタンなので、みなさんにもできます。普通のチョコでも試してください。

１　ホットチョコレートにする

私の毎日の定番、ホットチョコレートです。

・200mlほどのミルク、ブルーミングした板チョコ（30ｇくらい）を用意

・チョコをナイフで、ザクザクと削む

・お鍋であたためたミルクにチョコをいれ、くるくるまぜてできあがり。

チョコは、好きなだけどうぞ。沸騰させないようにまぜるのがポイントです。

２　チョコレートトーストにする

これは私の朝食のバリエーションです。

・ブルーミングした板チョコをナイフでザクザク

・オーブントースターで焼いたトーストにチョコを広げ、余熱で溶かす

・余裕があれば、イチゴやバナナをスライスしてトッピングしてもおいしい

余熱で、いい感じにチョコがとろり。チョコだけで十分おいしいです。

３　チョコスプレッドにする

時間がないときは、これ。

・ブルーミングしたチョコを適当に手で割る

・耐熱容器に入れ、レンジでチン（量にもよりますが様子をみて1分くらい？）

・やわらかくなったチョコをスプーンで混ぜ、ペースト状に

・パンにのせ、ぱくっ

カンタンすぎますが、美味しいです！

４　チョコのお菓子作りに使う

ブルーミングしたチョコは、お菓子作りの材料に、使っちゃいましょう。ネット上で手軽なレシピが見つかります。ガトーショコラや、チョコプリンなどもいいですね。

うっかり、高価な板チョコを、ブルーミングさせてしまったら、まずは反省。でもすぐ立ち直り、ここぞとばかりに、ワンランク上のホットチョコレートや、ガトーショコラにチャレンジ。ブルーミングさせなければできなかった味に、出会えるかもしれませんよね。

text・写真　市川歩美さん