【過ごそう #じぶん時間 Vol.3】美味しいものを味わい「五感」を満たす
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気がつくと誰かのためにばかり動いていて、自分のことは後まわしになりがち。いつの間にか自分を後まわしにすることに慣れてしまって、じぶん時間の過ごし方を忘れてしまっていることはありませんか。1分、5分、10分でも、自分のためだけの【じぶん時間】を過ごすと、なにかが変わり、日々の暮らしの心地よさが増すかもしれません。
「日々の暮らしを心地よくするきっかけになりますように」という想いを込めてコラムをお届けします。
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書き手は自己肯定感向上コーチのあかるかさんです。
あかるかさん
自己肯定感向上コーチ
コーチング、マインドフルネスによる自己肯定感向上の研修で「ビジネス成果」「ストレス耐性」「子どもの自己肯定感」向上サポートを行う。官公庁、企業、学校で5000名以上に研修を提供。コーチ歴13年。マインドフルネスは4年にわたりイタリアでトレーニングを積む。
Twitter:@akalka_coaching
「寝る」だけでは癒されないことに気づき「じぶん満たし」の旅に
「あ~くたびれた。もう動けない」ソファにうつぶせになりしばしじっと過ごす。
疲れているのは心のときもあるし、身体のときもある。
むかしは「寝る」ことが最高の癒しだと思っていた。
布団に一日中くるまって過ごすことも多かった。
しかしある時気づいた。
布団にいるからといって休めていないことに。
夕方になると謎の焦燥感にさいなまれる。
「こんなことしていていいのか」「無駄な時間を過ごしてしまったのではないか」
癒されるどころか自分を追い詰める羽目になった。
マインドフルネスを学び知ったのだが、じっとしていることは脳の休息にならないそうだ。
脳は一日6万回思考する。その中にはネガティブな思考も多い。
ただじっとすることは、ぐるぐるとした思考を助長していたのだ。
これはいかんとあたらしい「じぶん満たし」の旅にでることにした。
以前友人が言っていた「自分を満たすために『快』を大切にしている」という言葉を思い出した。彼女は自分のペースをもち、心地よく日々を過ごす人だ。
そこにヒントがある気がした。
ただ、自分にとっての快・心地よさをどう見つけたらよいのか。
もうすこしとっかかりがほしいと思った。
そもそも快、心地よさとは感覚的なことだ。
それなら自分の感覚が満たされることをするのがよいのではないか。
美味しいものを味わうことは自分を満たす大切な #じぶん時間
そこで私は、「五感を満たすこと」を入り口にするのはどうだろうと思い立った。
五感とは、視覚(見る)、聴覚(聴く)、嗅覚(嗅ぐ)、味覚(味わう)、触覚(皮膚で感じる)のことだ。五感を満たす体験を通して、自分に合った快・心地よさを見つけられるのではないか。
さて。五感のどれかひとつでも満たせそうな、自分の心と身体によさそうなことを手あたり次第試してみることにした。
その上で私に合っていたのは以下だった。
マッサージ、自然の中で過ごす、ひとり旅、美味しいものを食べる、ふわふわの寝間着を買う、音楽を聴く、アロマを焚く、マインドフルネスする
特にヒットしたのは「美味しいものを食べる」だった。
むかしから食べることが好きで、占いで「食と縁が深い」と言われたこともあった。
実際、料理上手な家族に囲まれている。
ただ、それまでは何を食べるかにはこだわりがなく、出てきたものを美味しくいただいていた。
そこで、「自分がいま食べたいと感じるもの」を食べることにしてみた。
家族の好みを優先するのではなく、自分がいまこの瞬間食べたいと感じるものを選ぶ。
時には食べたいものが異なるので、同じ家にいてもお互い違うものを食べる。それもアリ。
ある時は一週間、創味のめんつゆで食べる卵かけご飯&味噌汁がお昼ごはんのときがあった。
そんな私を家族は不思議そうに見ていたが、その瞬間の自分にとって食べたいものを食べているとき、私の心身は満たされ、なんともいえない幸せな気持ちになった。
美味しいと感じるものを食べるとき、人は至福を感じる。
見た目の美しさ、味わい、かおり、触感、口の中で広がる音が五感を満たしてくれる。
その瞬間は我を忘れて目の前の美味しいものに没頭する。まるで食べる瞑想のようだ。
今も時間に余裕がないときなどはサクッと済ませることも多々あるけれど、ふと立ち止まって一息つきたいとき、「自分がいま食べたいものは何か」に耳を傾け、美味しいものを味わうことは自分を満たす大切な #じぶん時間 になっている。
text・写真 あかるかさん